【circusAGENTトレンドレポート】エージェント採用の動向|営業職求人(2025年上半期)

【circusAGENTトレンドレポート】エージェント採用の動向|営業職求人(2025年上半期)
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circus株式会社(所在地:東京都中央区、代表取締役:⽮部 貴志)は、⼈材紹介プラットフォーム「circusAGENT」に掲載された求⼈データ(2025年4⽉〜9⽉)をもとに実施した営業職のエージェント採⽤トレンド調査を行いました。

調査概要

本調査は、人材紹介プラットフォーム「circusAGENT」に掲載された求人データに基づき、営業職の中途採用市場の動向を分析したものです。求職者および採用担当者双方にとって有益な情報を提供することを目的としています。

分析職種 営業職 
分析対象 circusAGENT上で2025年4月1日~9月30日の期間内に推薦実績がある営業職求人 
分析業界 求人掲載数が700件以上ある6業界の9,960件に絞り分析を実施

※本調査における「経験」は、社会人経験ではなく、同職種の経験有無を指します。 
※本調査結果はcircusAGENTに掲載された求人データを元に独自に集計・分析したものであり、国内全ての求人市場を代表するものではありません。

調査結果サマリ

  1. 営業職全体の約7割が未経験者も応募可能な求人であり、職種経験の有無に関わらず、人材紹介を通じた採用が積極的に行われています。特に人材・BPO業界では、経験不問の求人割合が83.1%と突出した結果となりました。
  2. IT・Webサービス業界は、他業界と比較して採用コストが特筆して高い水準となりました。紹介手数料中央値(全体)は142.5万円であり、採用意欲と人材獲得難易度の高さが示されています。
  3. 経験者は市場で高く評価されており、未経験者との想定年収中央値の差は約100万円です。さらに、人材紹介を利用した際の紹介手数料の料率も、経験者向けは31.3%と、未経験者向けの16.0%の約2倍となっており、経験者採用の重要性がわかりました。

Ⅰ. 採用要件に関する動向

1. 経験別求人数割合:約7割が経験不問、業界によって異なる傾向


営業職の求人では、全体で約7割(71.3%)が未経験者も応募可能な結果となりました 。営業職において、職種未経験者の採用を積極的に行っている企業が多いことを示しています。

一方で、経験者向け求人は約3割(28.7%)となりました。業界別に見ると、その傾向は大きく異なっています。

経験者向けの求人割合が高い業界

 IT・Webサービス(営業経験あり:42.2%)、Sler・通信(営業経験あり:46.6%)業界は、他業界と比較して経験者向けの求人割合がやや高い結果でした。これは、技術商材を扱うため、業界知識や専門的な営業スキルを即戦力として必要とする企業の採用戦略が反映されていると推察されます。

未経験者の採用に特に積極的な業界

人材・BPO業界は、「営業経験なし」の求人割合が83.1%と、職種未経験者にとって最も挑戦しやすい業界と言えます。人柄やポテンシャルを重視し、入社後の育成を前提とした採用が行われていると考察します。

2. 最終学歴:学歴不問・高卒以上が約7割を占める



営業職求人全体において、学歴不問の求人が約42.2%を占め 、高卒以上まで含めると約7割の求人で応募が可能という結果になりました。

一方で、大卒以上を求める業界も少なくなく、IT・Webサービス(大卒以上:27.8%)、コンサルティング(大卒以上:27.1%)、広告・PR・マスコミ(大卒以上:31.5%)の各業界では、約3割の求人が大卒以上の人物像を求めていることが分かりました。これは、これらの業界が高度な専門知識や論理的思考力を要する業務が多く、学歴を一つのポテンシャル指標としている可能性が考えられます。

Ⅱ. 待遇に関する動向

想定年収中央値:不動産業界が最高値、経験者と未経験者で100万円の差



営業職全体の想定年収中央値は522万円であり、経験者向けは600万円、未経験者向けは500万円となりました。

高水準の業界

不動産・建築・土木業界は、商材の単価が高いことから、経験者向け(720万円)、未経験者向け(575万円)ともに年収の中央値が最高値となりました。インセンティブを設けている企業も多く、上限年収が高くなるため、データが高く出ている可能性も考えられます。

IT・Webサービス業界も全体で575万円と高い水準であり、業界の成長性や人材獲得競争の激しさから、給与水準が高いことが伺えます。

経験の有無による差

経験者向けと未経験者向けで約100万円程の差が出ており、経験が市場価値として高く評価される傾向が分かりました。

Ⅲ. 採用コストに関する動向

 紹介手数料中央値・料率:IT業界の採用コストの高さが際立つ




人材紹介会社経由で採用した際の採用費用の参考値として、求人票に設定されている紹介手数料から想定額を分析しました。

IT・Webサービス業界は、全体で142.5万円と、他業界と比較して採用費用が特筆して高い水準にあります。この業界において営業職の需要が極めて高く、企業が他業界よりもコストをかけてでも人材を獲得したいという強い採用意欲と、人材獲得難易度の高さを示していると考えられます。

経験の有無による料率差

経験者向けは年収の31.3%、未経験者向けは年収の16.0%が相場の目安となり、職種経験の有無で紹介手数料の料率は大きく異なります。経験者採用の重要性、および未経験者の早期離職リスクなどを考慮し、料率が設定されていることが推察されます。

Ⅳ.総括

営業職の求人は、全体では約7割が未経験者を受け入れる積極的な姿勢が見られる一方で、IT・Webサービスなどの専門性が高い業界では、経験者採用に高いコストをかけ、即戦力を求める傾向が分かりました。企業が「ポテンシャル採用による層の厚み」と「専門性による早期の業績貢献」という異なる戦略を使い分けており、営業職採用市場の二極化が進んでいると考えられます。

経験者と未経験者の年収差(約100万円)、および紹介手数料の料率差(経験者31.3%、未経験者16.0%)は、人材紹介サービスを通じた採用において、経験者が市場で極めて高い評価を得ていることを具体的に示しています。特に高難易度な経験者採用において、人材紹介が費用対効果の高い専門的なチャネルとして機能していることが確認されました。

当社は、今後も継続的にこの営業職の求人動向を定点観測し、市場の変化を調査してまいります。今回の営業職の分析で見られた「専門性」や「採用コスト」の傾向を、他の職種にも拡大して調査を実施する予定です。

今後も業界を横断した採用戦略の立案に資する、より多角的な情報を提供してまいります。

circusAGENTについて

「circusAGENT」は、採用企業とエージェントの取引を効率化するBtoBプラットフォームです。 採用企業がプラットフォーム上に求人を掲載することで、登録しているエージェントに対して一括で紹介依頼が可能となります。 2025年11月現在、約1,500社のエージェントが登録しており、掲載中の求人数は約95,000件です。






circus株式会社について

circus株式会社は、「ともに、HRに正解を。」をミッションに掲げ、HR領域における構造的な課題に、テクノロジーと人の力の両面から挑むHRTech企業です。

採用企業とエージェントを繋ぐプラットフォーム「circusAGENT」をはじめ、企業人事向け業務支援SaaS「circusHR β」、求職者とキャリアアドバイザーをマッチングする「転職AGENT Navi」など、HR領域における構造的な課題に応えるプロダクトを展開。採用・転職・経営判断などの、あらゆる意思決定を支えるビジネスインフラの構築に取り組んでいます。

業界最大級のデータ基盤と、ユーザー起点で設計されたプロダクト、そして現場に根ざした「おせっかい」な支援スタイルを強みに、人と組織が「後悔のない意思決定」をあたりまえにできる社会の実現を目指しています。

所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋1-13-1 WORK VILLA KYOBASHI 9F
代表者:代表取締役 矢部 貴志
設立日:2017年7月
資本金:29,560,000円(資本準備金含む)
事業内容:HR Tech・プラットフォーム事業、人材獲得支援事業
URL:https://circus-group.jp/

【本リリースに関する報道関係からのお問い合わせ先】
circus株式会社 広報チーム宛
e-mail:circus-pr@circus-group.jp