【転職実態調査】面接社数の最適解は7〜10社|転職満足度が高い人が実践した適切な面接機会の作り方と転職準備とは
circus株式会社(所在地:東京都中央区、代表取締役:⽮部 貴志)は、転職経験のある20代~30代の男女384名に対し、転職活動に関するインターネット調査を実施しました。
調査概要
調査内容:転職活動と職務経歴書に関する調査
調査対象:25歳~34歳の男女800名
調査期間:2025/11/26~2025/11/27
調査方法:インターネットによるアンケート
有効回答数:384(転職経験者のみを対象)
※本調査を引用される際には、「circusCAREER調べ」と必ずご記載ください
調査結果サマリ
転職理由は「労働環境の改善(43.2%)」と「給与・待遇アップ(39.8%)」が上位。キャリアアップ(4位)よりも、まずはワークライフバランスや納得感のある対価を求める意向が表れた。
書類通過数「7〜10社」の層は、転職活動の満足度が最も高く、年収アップ率も高い傾向に。選考社数が少なすぎる状態や、多すぎる状態を避けた“適切な面接機会”を得ることが重要。
書類通過数「7〜10社」の層の47.2%が転職エージェントを利用。また、9割以上が書類作成時に「企業ごとのカスタマイズ」や「第三者添削」を含む何らかの工夫を取り入れている。
Ⅰ. 転職活動の動機
「環境改善」と「給与アップ」が2トップ。キャリアアップ以上に、まずは“生活基盤の安定”を重視。

まず、転職活動を始めたきっかけについて調査を行ったところ、最も多くの回答を集めたのは「労働環境の改善(労働時間・休日・勤務地など)」(43.2%)、次いで「給与・待遇を上げたい」(39.8%)となりました。
「キャリアアップ・スキルアップ」(26.3%)や「新しい仕事への挑戦」(23.4%)といった回答も一定数見られますが、全体としては、仕事を通じた自己実現を目指す前に、まずは「ワークライフバランス」や「納得感のある評価(対価)」といった働く上での基盤を整えたいという意向が強く表れる結果となりました。
Ⅱ. 書類通過数と満足度の相関関係
適切な面接社数は「7〜10社」。複数社との比較検討が、満足度の高い転職につながる結果に。
様々な動機で始まった転職活動ですが、最終的にどのような転職活動が満足度につながる結果になるのでしょうか。まずは、書類選考を通過した社数と転職満足度から、書類通過数(≒面接数)が最終的な転職満足度にどれくらい影響しているかを分析しました。

分析の結果、書類通過数が「7〜10社」の層は、「大変満足・やや満足」の回答が約7割と、全カテゴリーの中で最も高い結果となりました。十分な数の企業を比較検討し、納得感を持って転職先を決めている様子がうかがえます。
対照的なのが、書類通過数が「11社以上」の層です。「大変満足」と回答した人はおらず、「大変不満」の割合が約10%に増加しています。選考に進む社数が多くなりすぎると、面接日程の調整や企業研究などの負担が大きくなり、転職活動自体に疲弊してしまうリスクが高まるものと考えられます。
また、書類通過数が「1〜3社」や「4〜6社」と比較的少ない層では、満足傾向にはあるものの、「大変満足」の割合は10%台に留まる結果となりました。一般的に、書類通過から複数回の面接を経て内定を得るプロセスにおいて、書類通過数が「1〜3社」では最終的な内定が1社のみとなるケースも少なくないと言えるでしょう。その場合、他社と条件を比較したり、自分に最適な企業を選ぶ余地がなくなり、結果として満足度に繋がりにくかったのではないかと考えられます。
さらに、この傾向は「年収の増減」においても同様の結果が見られました。

書類通過数ごとの年収の変化を見ると、満足度が高かった「7〜10社」の層において、年収が「100万円以上上がった」および「51〜100万円上がった」人の割合が最も多くなっています。
一方で、書類通過数が「11社以上」に増えると、「7〜10社」の層と比較して「100万円以上上がった」割合は減少傾向にありました。また、書類通過数が「1〜3社」や「4〜6社」と比較的少ない層と比較しても、年収が「51万円以上上がった」人の割合は「7〜10社」の層が上回る結果となりました。
以上のことから「7〜10社」の書類通過数を確保できていれば、「複数の内定を得て、条件や環境を比較検討した上で入社企業を決める」という理想的な転職が実現しやすいと考えます。
Ⅲ. 書類通過「7~10社」の転職活動における選択
「7〜10社」通過者の約半数が「転職エージェント」を利用。求人サイト・スカウトも上位に。
前段では、書類通過数「7~10社」の層が、転職満足度も高く、年収がアップしていることが分かりました。ではこの方々は、どのような方法で転職活動をしていたのでしょうか。
まずは、書類通過数「7~10社」の層が使った転職ツールについて調査しました。

内訳を見ると、「転職エージェント」が47.2%と全体の約半数を占め、トップとなりました。次いで「求人サイト(27.8%)」、「スカウト(11.1%)」と続き、これら3つのツールが上位を占めています。一方で、「直接応募」や「リファラル」、「ハローワーク」などは少数派に留まりました。
特に利用者の多かった「転職エージェント」は、非公開求人の紹介に加え、複数内定を獲得し納得のいく内定承諾を目指した伴走支援を受けられる点が大きな特徴です。転職エージェントのサポートにより、戦略的に応募の幅を広げることができた結果と考えられます。
また、「求人サイト」は圧倒的な求人の多さが強みであり、たくさんの求人情報の中から企業との接点を広げることができます。「スカウト」も、企業からの直接オファーによって自分だけでは出会えなかった企業を知るきっかけになると言えるでしょう。
納得度の高い転職を実現するためには、自分の知っている範囲で応募するだけでなく、ツールの特性を活かし、自分では見つけられない企業を含めた「面接の機会」を増やしていくことが重要であると考えます。
9割以上が書類作成における工夫を実施。「客観視」と「企業ごとの最適化」が重要。
次に、書類通過数「7~10社」の層が、書類作成の段階でどのような工夫を行っていたのかを調査しました。

具体的な工夫の内容を見ると、「第三者(転職エージェントなど)に添削・レビューを依頼した(26.7%)」が一番多く、次いで「Webサイトや書籍で書き方のノウハウを調べた(24.4%)」が多い結果となりました。 このことから、自分の感覚だけで作成する「自己流」ではなく、外部の知識や視点を積極的に取り入れようと準備段階で何かしらの工夫を行っていることがわかります。
特に第三者への添削・レビューの依頼については、「家族・友人」に依頼した割合は6.7%と少数派だったのに対し、「転職エージェント」に依頼した割合は約4倍となるなど、依頼先の選び方にも傾向がありました。身近な人の主観的な意見よりも、転職市場を熟知したプロフェッショナルによる専門的なアドバイスを求めている様子が表れています。
加えて、応募企業ごとへの対応についても「企業の求人情報を見て、アピールポイントを調整した(4.4%)」と、「応募企業ごとに内容をカスタマイズした(15.6%)」は、約3.5倍の差がありました。表面的な対策に留まらず、応募企業に合わせて内容そのものを最適化するという「本質的な準備」を行っていると言えるでしょう。
この結果から、「第三者の視点で全体をブラッシュアップする」ことと、「応募企業に合わせて内容そのものをカスタマイズする」ことの両軸で対策を行っていることが分かりました。
Ⅳ. 転職活動の振り返り
「準備不足」への後悔と、「客観的視点」による成功体験。明暗を分けたのは“転職準備”。
アンケートの最後に実施した「今回の転職活動全体を振り返っての感想」では、準備不足への後悔や、成功体験の声があがりました。
■「準備不足・自己流」への後悔・反省
「業界未経験で通過率が低いと思い、手当たり次第に応募してしまった。希望条件に合わない企業と面接することになり、全体的に時間を無駄にした。」(販売・サービス系/20代女性・奈良県)
「企業研究をもっとすべきであった。給料や勤務形態、職種などの情報収集は自分一人ではなく周りに相談しながら進めれば良かった。」(その他技術職/30代男性・大阪府)
「内定をもらって直ぐに判断せず、じっくり考えればよかった。」(販売・サービス系/20代女性・静岡県)
■「第三者視点・カスタマイズ」による成功体験
「企業ごとにシートの内容を考えるのは大変だったが、その分、企業ごとに合ったアピールができた。」(IT・通信系技術職/20代男性・埼玉県)
「職務経歴書をハローワークの方に添削してもらったおかげで、納得のいくものが出来た。」(企画・管理系/30代女性・広島県)
「転職エージェントを利用したことで、自分ではこれまで意識していなかった企業にも応募でき、選択肢を広げることができました。」(専門職/30代女性・東京都)
Ⅴ. 総括
現代の日本において、キャリアは「1つの職種を全うする」形から、「複数の職種を経験する」「副業を持つ」など多様化の一途をたどっています。また、人手不足による未経験求人の増加や、柔軟な働き方の拡大など、求職者はかつてないほど多くの選択肢の中から、自分の未来を考える必要があります。
今回の調査では、満足度の高い転職を実現するためには、「7社~10社」という適切な数の面接機会を持つことが重要であり、そのためには適切な転職ツールを活用し、書類作成における工夫を行うことが大切であることが分かりました。
どのツールやサービスを利用するにしても、納得のいく転職を実現するためには「事前準備」が不可欠です。自身のキャリアと向き合い、しっかりと準備を行うことが、後悔のない意思決定への第一歩と言えるでしょう。
会社概要
【circus株式会社について】
circus株式会社は、「ともに、HRに正解を。」をミッションに掲げ、HR領域における構造的な課題に、テクノロジーと人の力の両面から挑むHRTech企業です。
採用企業とエージェントを繋ぐプラットフォーム「circusAGENT」をはじめ、企業人事向け業務支援SaaS「circusHR β」、求職者とキャリアアドバイザーをマッチングする「転職AGENT Navi」など、HR領域における構造的な課題に応えるプロダクトを展開。採用・転職・経営判断などの、あらゆる意思決定を支えるビジネスインフラの構築に取り組んでいます。
業界最大級のデータ基盤と、ユーザー起点で設計されたプロダクト、そして現場に根ざした「おせっかい」な支援スタイルを強みに、人と組織が「後悔のない意思決定」をあたりまえにできる社会の実現を目指しています。
所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋1-13-1 WORK VILLA KYOBASHI 9F
代表者:代表取締役 矢部 貴志
設立日:2017年7月
資本金:29,560,000円(資本準備金含む)
事業内容:HR Tech・プラットフォーム事業、人材獲得支援事業
URL:https://circus-group.jp/
【本リリースに関する報道関係からのお問い合わせ先】
circus株式会社 広報チーム宛
e-mail:circus-pr@circus-group.jp
